作曲家・佐村河内　守(さむらごうち　まもる)

作曲家・佐村河内　守(さむらごうち　まもる)は、１９６３年
９月２１日広島市生まれ。１９８０年、彼が１７歳の時、
交響曲第１番「HIROSHIMA」の作曲に着手した。その同じ時期
片頭痛と原因不明の聴覚障害を発症し、音楽家生命の危機が
訪れた。

１９歳の時、アパートの家賃滞納で部屋を追われ、半年間
路上生活をしていたというから、かなり絶望的かつ投げやりな
精神的荒みから来る貧困の様子が伺える。だが彼は作曲家
としての自己を放棄することはなかった。

３３歳で映画「秋桜(コスミス))の作曲担当した頃には、
左耳の聴力は完全に失われていた。交響曲第１番「HIROSHIMA」
が完成したのは２００３年。作曲着手から２３年後の事だった。
完全燃焼したのだろう。完成直後に病苦から自殺したが未遂
に終わる。

ベートーベンを超えようという野心で着手したブラームスの
交響曲第１番も、２０年の歳月を費やしているわけだから、
自己の音楽エッセンスを全て結晶させるには、生活苦を含む
不断の努力によって磨き抜かれた意志力が必要なのだろう。

その結果として世に出た曲は、おそらく１００年２００年の時空
を超えて、再生の喜びと魂の不滅の輝きの波動を人々に届けて
いくだろうと思う。

初演は２００８年９月１日、広島のG８サコット記念コンサート
での事。作曲着手から２８年後の事だった。２０１１年３月１１日
東日本大震災。２０１３年アセッションによる人々の魂レベルの
波動上昇の時代に合わせるかのような登場といえる。