Quantcast
Channel: 歴史エッセイ集「今昔玉手箱」
Viewing all articles
Browse latest Browse all 176

日本の神道は奥深い

$
0
0

秦氏の渡来は応神天皇の代の事と言われている。
そもそもは天山山脈懐のホータンで、自らを「ヤマトゥ≒神の民)
と呼ぶ弓月国の住人で、弓月君率いる120県(あがた)
約10万人がやってきた。

秦一族は雅楽や将棋、神楽舞などをもたらした。さらに大和国
三輪山をご神体とする大神神社や八幡神社、稲荷神社、松尾大社、
金毘羅神社、春日大社日吉神社、賀茂神社、白山神社、平野神社
など、今に続く日本の主要な神社を創建していった。社ヤシロ
とはヘブル語で、神が臨在する幕屋という意味である。

伊勢神宮は第10代崇神天皇の6年、大和国に疫病が蔓延したので、
禍を鎮めるために、それまで宮中に祀っていた天照大神の
ご神体「御霊代みたましろ」を、豊鍬入姫命という斎宮(巫女)
に託して、大和国笠縫邑(かさぬいむら)に移したと日本書紀
にある。

ご神体はその後、吉備国、丹後国籠神社、近江国、美濃国
など、84年29か所を転々として、現在の伊勢神宮の地
に落ち着いた。これが20年に一度の式年遷宮に繋がる
らしい。

この29ヶ所の霊的拠点を結んで形成される50の三角形を
「フトマニクシロの結界」というらしい。
その結び方によってそれぞれ天津金木の雛形、天津菅麻の
雛形となるのだそうだ。これは皇家神道に特有のものではなく、
役の小角の築いた修験道五十鈴フトマニクシロというのも
あるそうだ。

天照大神は神武天皇り天孫族の神で、天津神という。だが
国譲り以前の神、ニギハヤヒ命~大国主命など、物部氏系の
神もいた。これを国津神という。出雲大社や諏訪大社なども
もともとはこちらの系統だろう。

日本の神道が奥深いのは、熊野のごとびき岩に代表されるような
1万数千年に及ぶ縄文の神を取り込んでいることだ。そもそも
宇宙の根源神は天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)だが、
その父性原理をタカムスビノカミむ、母性原理をククリノヒメカミ
と呼んでいた。ムスビは現在でも「おむすび」として親しまれて
いる。ククリは白山菊理姫など旧石器時代からの地母神信仰に
まで遡るだろう。



○白山菊理姫

http://www.youtube.com/watch?v=daqtt1mgEJ4


Viewing all articles
Browse latest Browse all 176

Trending Articles